20170105債券相場

  5日の債券市場は中長期債の金利が低下した。新発10年物国債の利回りが前日比0.010%低い0.055%、新発2年物国債が同0.010%低いマイナス0.200%、新発5年物国債は同0.010%低いマイナス0.115%をつけた。米国時間の外国為替市場では、昨年12月開催分のFOMC議事要旨にてトランプ次期米大統領の財政刺激策などで「参加者のほぼ全員が米景気の上振れリスクが増加したとの見方を示した」「約半数の参加者が拡張的な財政政策を見通しに織り込んだ」ことが明らかになったことから、一旦は円売り・ドル買いが出た。しかし、ドル高が米国の景気や物価を抑制する可能性が指摘されており、米景気に対する楽観がさほど強まらなかったことから米長期金利の上昇が一服したため、円相場が対ドルで上昇したことから投資家のリスク選好が後退し、価格変動の少ない債券を買う動きが強まった。財務省が実施した10年物国債入札が一定の需要を集めたことも債券相場を支えた。超長期債は前日4日の日銀の超長期買入額維持が引き続き影響してか売りが優勢で、新発20年物国債は同0.010%高い0.610%、新発40年物国債は同0.025%高い0.900%の利回りで取引されている。